茶づくり

富士の土

富士山麓の大地は表面を富士山の噴火により生じた黒ボク土で覆われています。
腐食を多く含むフワリとした土で燐酸を多く含むのが特徴です。
それが一般に知られる富士の土壌ですが、本当はもっと複雑で様々な顔を持っている奇跡の土地で灰の下には、無限の可能性が潜んでいるのです。
富士山麓の茶園は下層の土層により主に三種の顔を持っています。一つはフォッサマグナの東端に当たる富士川断層の隆起したガラ土、二つ目に噴火による溶岩で出来た岩盤、そして三つ目が沼津北部に連なる愛鷹山脈の赤黄色土。
黒ボクの下にある様々な顔・・・色々な茶を生む多様性がそこにはあるのです。
目に映らない大地の深部を意識することで、「地味」から茶を生み出す。
それこそが本多茂兵衛の見る富士の土です。


四季と茶の樹

富士山南部、岳南と呼ばれる地域で栽培されたチャの新芽を摘み取り造る。
その原料となるチャの木の畑のことを、茶園と呼びます。
土壌の違いを把握し目指す茶の香味に向けて管理体制を変えます。地形に合わせて畝の向きを変えたり、肥料を増やしたり、減らしたり。
香りのよい茶に向いた土には香りのよい品種を。甘い茶に向いた土には適した時期に収穫を。
撒いた種が芽吹き、苗が成長して親木になるには7年以上の月日が必要です。
繰り返される春夏秋冬の中で、同じ日は1日たりともなく、目まぐる変わる富士山の天気に抗うのではなく、身を任せる。
土と向き合い、樹と向き合い、風と向き合う日々を過ごす中で季節の巡りが香味を彩ります。


茶師の技

茶を造る人の事を、『茶師』と呼びます。
一般に茶師とは茶の合組(ブレント)をする人を指す言葉として使われます。しかし、土を知り、風を感じ、技を学ぶ。
そんな富士山の茶師だから、様々な個性を表現できる茶ができるのです。
はるか昔、初夏の香味を1年通して楽しみたい。
強く願った誰かの為に生み出された技法が、霊薬だった茶作りを嗜好品としての茶造りに昇華しました。
成分を変えず、保存性を高める為に生み出された高度な乾燥保存技術は、『茶心を持って揉む』と表現され、富士山の茶師の志として受け継がれてきました。
伝統の技法を使い造る茶に留まらず、世界中の茶の香味を学び、形にしていく中で身に付いた様々な技法。富士山の恵みを伝える為に、生み出された新しい茶と楽しみ方。
水だけを使い仕立て上げた数々の茶が生み出す豊かな時間。
それが目指す世界。一杯の碗に込められた、本多茂兵衛のお茶造りです。


Brand

五代目 本多茂兵衛 謹製茶

丁寧に丁寧に作った茶をお試しください。

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