茶の持つチカラ 本多茂兵衛の哲学

荼茗久服、令人有力悅志。
          
今から1200年ほど前、古代中国、唐王朝の文筆家・陸羽が著した現存する最古の茶書、「茶経」。
この本にはそれ以前の古書に記されたチャについて収集した章があり、

荼茗久服、令人有力悅志。

とは「新農食経」なる書に記された一文です。
現代の言葉に直すと、「良き茶を飲む時、心が沸き立ち力がみなぎってくる」となり、これこそが本多茂兵衛の考える茶の哲学です。


約5000年前より人類と共にある茶には抗酸化作用の強いカテキンと気持ちを奮い立たせる効能成分カフェインが含まれていて、はじめは薬として服用されました。
日本には1300年ほど前に大陸に学んだ仏僧により持ち込まれ、修行の最中に心と身体を起こす飲み物として利用されてきました。
仏僧の薬はやがて王侯貴族の飲み物となり、戦国の世を動かす政治の一杯となり、江戸の時代に平民の喫茶文化に達し、
時代が進むとともに茶を「淹れる」行為が豊かな人間関係を作るようになっていきました。


第二次大戦後の日本にはコーヒー、紅茶、ペットボトル飲料と様々な飲み物が溢れ、茶を「飲む」習慣は残りつつも、「淹れる」習慣はなくなりつつあります。
ですが、良い茶を淹れることで、今より少しだけ良い時間が生まれ、豊かな生活になり、楽しい人生を歩む社会が成立する、
その事実は古今東西変わらずの真理であり、互いに茶を淹れ合う社会は、今よりも幸福な社会であるはずです。


A cup of tea changes your life.
          
心が沸き立ち力がみなぎってくる一杯の茶は、時に、人生を、世界を変える、感動の一杯であると、茶歴5000年の末席に立つ私は茶のもつ力を信じています。
そんな心を組む一滴を淹れることで、世界を平和に、豊かにすると強く念じながら、本多茂兵衛は今日も茶園で、工場で、茶室で、富士山の麓で、地球で生きています。


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五代目 本多茂兵衛 謹製茶

日本茶を未来に残すために、様々なプロジェクトを実施しています。